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    隠蔽によって儲けている国内MBA予備校業界を破壊します

国内MBAの過去と現在

国内MBAの過去と現在について説明したいと思います。ここで言う過去とは、だいたい10年以上前の2005~2008年頃を想定しています。10年以上前と現在では、まったく国内MBAに対する認識や考え方が異なっていますので、ここでは過去と現在の2つに分けて説明したいと思います。

国内MBAの過去

では、まず2005~2008年頃の国内MBAについて、その人気度、どのようなMBAが人気があったのか?という点について説明します。

この時期の国内MBAというと人気があったのは全日制の国内MBAでした。>全日制のMBAは会社を辞める(休職する)形で進学するものですので、志願者の多くは国内MBAに進学して転職によるキャリアチェンジやキャリアアップを目指したのです。特に人気があったのが日本で最も歴史のあるMBAである慶應義塾大学大学院経営管理研究科でした。次いで一橋大学大学院商学研究科経営学修士コース、早稲田大学大学院商学研究科が人気がある大学院でした。多くの学生は国内MBAに進学するとキャリアアップやキャリアチェンジができると思って、会社を辞めたり休職したりしてリスクを取って進学したのでした。入試倍率は2~3倍と比較的高倍率で、英語や小論文の筆記試験が課せられていたため、それなりの受験勉強をして進学する方が多かったのです。

また、この時期は慶應義塾大学大学院経営管理研究科や橋大学大学院商学研究科経営学修士コースは留学生はそれほど多くなくほとんどが日本人の学生で占められていました。早稲田大学大学院商学研究科は留学生が多く約半数は留学生が在学し、半数が日本人という構成でした。

いずれにしても、この時期は日本人の多くが会社を辞める(休職する)という形で全日制の国内MBAに進学するという形が一般的でして、夜間や土曜日だけで卒業可能なパートタームの国内MBAというのは、まだそれほど一般的ではありませんでした。

国内MBAの現在

では、現在の国内MBAはどうなのでしょうか?全日制が人気だった過去とは異なり、現在の主流は夜間の国内MBAです。全日制の人気は凋落し、夜間や土曜日だけの通学で卒業可能なパートタイムの国内MBAが人気の中心になったのです。

とは言っても夜間のMBAがすべて人気があるわけではありません。人気があるのは一部の夜間のMBAだけでして、ほとんどの夜間のMBAは日本人だけをターゲットにしていては定員割れを起こしてしまう状況に陥っています。

では、人気のある夜間の国内MBAはどこかについて説明します。人気があるとは倍率が高い(2倍~4倍くらい)国内MBAとします。人気がある夜間の国内MBAは3つのカテゴリーに分けることができます。

  1. 学費の安い、国公立のMBA
  2. 歴史があり大規模なMBAであるために卒業生が多く社会での認知度が高い大学院
  3. 国家資格である中小企業診断士の資格が取れる大学院

これらを詳しく見ていきたいと思います。1つ目のカテゴリーは学費の安い国公立のMBAです。このカテゴリーに属するのは筑波大学大学院ビジネス科学研究科、横浜国立大学大学院国際社会科学研究科、首都大学東京社会科学研究科、神戸大学大学院経営学研究科、一橋大学大学院経営管理研究科(経営管理プログラム)があります。2つ目のカテゴリーは歴史があり大規模なMBAであるために卒業生が多く社会での認知度が高い大学院です。認知度が高いということは、誰にでも知られているということであり、名前を言えば認識してもらえるという意味でのブランド力があるMBAと言えるかもしれません。このカテゴリーに属するのは慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應のMBAは全日制であり夜間ではありませんが)と早稲田大学大学院経営管理研究科の2つの大学院です。この原稿の筆者であるウインドミル・エデュケイションズの代表である飯野は早稲田大学のMBAを修了していますが、筆者はベンチャーキャピタルやマスコミ各社とは頻繁に接点を持ちますが、接点を持つ会社の皆さん、誰もが早稲田のMBAを存じておりまして非常に高く評価していただいております。最後の3つ目のカテゴリーは国家資格である中小企業診断士の資格が取れる大学院です。中小企業診断士は1次試験に合格しますと、2次試験の論述試験が待っています。大学院に進学しますと、この2次試験が免除になるのです。その免除を狙って大学院に進学する方が多いのです。この中小企業診断士資格が取れる大学院として法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科、東洋大学大学院経営学研究科、兵庫県立大学大学院経営研究科などがあります。以上が夜間の国内MBAで人気のある大学院です。その他の大学院は日本人には人気がなく、日本人だけをターゲットとしていては定員割れを起こしている状況です。実際に筆者が国内MBA予備校を経営していて、受講の問い合わせが来るのは、先に紹介しました3つのカテゴリーに属する大学院のみでして、その他の大学院に関する問い合わせが来ることはほぼありません。

では、多くの定員割れを起こしている夜間の国内MBAはどうやって定員割れを防止し経営を成り立たせているのでしょうか?それはアジア系の留学生を取り込んでいるのです。ウインドミル・エデュケイションズの受講生の話を聞くと、学生の半数以上が留学生という大学院もあるということです。このように日本人対象では経営が成り立たない夜間のMBAは留学生を取り込むことでなんとかある程度の入試倍率を維持して、定員を死守しているという状況なのです。

以上が現在の国内MBAの状況です。このような状況ですので、筆者が経営するウインドミル・エデュケイションズの受講生はほとんどが早稲田大学大学院経営管理研究科や神戸大学大学院経営学研究科、一橋大学大学院経営管理研究科(経営管理プログラム)といった先の3つのカテゴリーに属する大学院を受験する方だけを対象とした予備校になってしまっているという状況です。

過去から現在への国内MBAの人気の変化が起きた理由

10年以上前の全日制の国内MBA人気が凋落し、夜間の一部の国内MBAに人気が集中した理由として、情報の非対称性の崩壊が挙げられます。

情報の非対称性とは、情報の発信者である大学側と情報の受け手である受験生との間に存在する情報格差のことです。要するに大学側は国内MBAに関する情報はたくさん保有していますが、受験生は大学側ほどの情報を保有していません。この情報格差のことを情報の非対称性と言います。

特に情報の非対称性が大きかったのが、国内MBA修了後のキャリアチェンジやキャリアアップの可能性に関してです。過去は国内MBAに進学すればキャリアチェンジやキャリアアップができると信じて、会社を辞めたり休職してまで、国内MBAに進学する人が多かったのです。しかし、現実はそんなに甘くないのです。会社を辞めたり休職してわざわざ2年間勉強してもキャリアチェンジやキャリアアップができる人はほとんどいないというのが現実でした。この現実を受験生が知ってしまったのです。それによって従来は会社を辞めてまで国内MBAに進学する人がいたのですが、わざわざ辞めてまで国内MBAに進学する人がいなくなってしまったのです。そこで辞めずに進学できるリスクの少ない夜間の国内MBAに人気がシフトしていったのです。

実際に筆者が経営するウインドミル・エデュケイションズの受講生も会社を辞めてまで進学して、キャリアチェンジやキャリアアップを成功させた人は一握りの方だけでした。

凋落した全日制の国内MBAの現在

過去には人気のあった全日制の国内MBAは夜間の国内MBAにとって代わられました。では、全日制の国内MBAの現在はどうなっているのでしょうか?

全日制で一番人気の慶應義塾大学大学院経営管理研究科は、2つの対応策を実施しています。一つはEMBA(エグゼクティブMBA)の開講です。これは大手企業の実務経験15年以上の幹部候補だけを集めてビジネスエリート教育を実施するプログラムです。もう一つは夜間の人気のないMBA同様に留学生や大学生を取り込んでいます。ウインドミル・エデュケイションズの受講生の話を聞くと、受験会場では留学生と大学生が6割くらいいたのではないか、という話をするくらい留学生と大学生の数が増えているようです。しかし、この留学生や大学生の取り込みは問題を引き起こす可能性があります。その問題の一つはディスカッション時のコミュニケーションです。留学生の多くが日本語が堪能とは言えないレベルで入学しています。ですから、日本語でディスカッションがおこなわれる国内MBAでしっかりしたディスカッションがおこなえるかどうか疑問なのです。不自然で意思疎通ができないレベルの留学生も実際は存在しますので、ディスカッションの質の低下を引き起こす原因になります。また、大学生が多くなるというもの問題を引き起こします。MBAというのはビジネス教育です。ビジネス教育において、まったくの実務経験がない人を入学させて、ディスカッションの質が維持できるのか、という問題もあるのです。慶應義塾大学大学院経営管理研究科は上記の対応で受験倍率は3倍前後と高い状態を維持していますが、留学生や大学生を除いた場合にどのくらいの倍率になるのか、というのは発表されていません。社会人経験のある日本人を対象に考えると、ほぼ全入の状態かもしれません。この点は大学側が公表していないので把握は出来ていません。

全日制の他2校の早稲田大学大学院商学研究科(現在は経営管理研究科)、一橋大学大学院商学研究科(現在は経営管理研究科)はどのようになっているのでしょうか?早稲田大学大学院商学研究科は全日制の凋落が始まる前に夜間のコースを早期に立ち上げて、力の入れ方を全日制から夜間にシフトさせて、夜間の国内MBAをメインとする大学院になって全日制の凋落を問題としない体制に移行しています。

一橋大学大学院商学研究科は早稲田大学にはかなり遅れをとりましたが、2018年度から名前を一橋大学大学院経営管理研究科と変更して、早稲田同様に夜間に力を入れる形に移行して全日制の凋落が問題とならない体制に移行しました。

このように過去に全盛を誇った全日制は現在はかなり衰退して、夜間の国内MBAに力を入れる形になっているのです。

次の章では、このような国内MBAの変化に対して、その対策をおこなう国内MBA予備校の現状について説明したいと思います。

国内MBA予備校の現状

国内MBA予備校は大手予備校の一人勝ち

国内MBA予備校の現状は、難関国内MBAを目指すための大手予備校の一人勝ちの状況となっています。なぜ大手の一人勝ちになっているのかと言うと、一つ目の要因としては、圧倒的な広告量が高い集客力につながっているということが言えます。個々の消費者の行動履歴をもとにした追跡型広告の大量投入をしているのです。最新のテクノロジーを用いたGoogleの広告プログラムであるAdWords(アドワーズ)に追加されたリマーケティング(remarketing)機能がこの仕組みを実現しています。大手はこの追跡型広告を大量投入する財務的体力がありますが、中小零細予備校にはその体力がないのです。それが大手予備校の一人勝ちを生んでいる一つ目の要因です。

大手予備校の一人勝ちの二つ目の理由としては、大学受験予備校として蓄積してきたブランド力があるからです。ブランドという経営資源は一朝一夕では獲得することができません。長年の歴史のある大手予備校であるがゆえにブランドという資源を持つことができるのです。このブランドという資源は非常に稀少性が高く、同時に模倣もなかなかできません。中小零細予備校が事業を開始してすぐにブランド力を獲得できるのかというと、それが不可能です。なので、中小零細予備校にはブランドという経営資源は欲しくても手にできない資源なのです。

国内MBA予備校の問題点

上記で説明した通り、国内MBA予備校は大手予備校の一人勝ち状態です。ただ、国内MBA予備校にはある問題点があり、国内MBAの対策で予備校を利用する人は減ってきています。それはどんな問題点なのかと言いますと予備校業界には顧客の視点を欠いた古き秩序が今だに存在していることです。古き予備校業界の秩序とは、自社に都合の悪い情報は一切発信せず、自社に都合のいい情報のみを発信して、顧客を獲得するものであり、これを業界各予備校が実施することによって業界の安定化を図るというものです。この秩序は見方を変えるならば、「隠蔽によって儲けている」ということです。これが国内MBA受験予備校の問題点として最初にあげられる点です。予備校と言うのは自社に都合のいい情報は積極的に発信しますが、自社に都合の悪い情報は一切発信しないということなのです。

自社に都合のいい情報とは、例えば合格者数です。各予備校のサイトをご覧ください。「●●大学大学院経営管理研究科●●名合格」という形で合格者数が自慢げに表示されています。しかし、自社に都合の悪い情報である不合格者数に関しては、すべての予備校で公開していません。実際のところ、その予備校の受講生のほとんどが不合格になっていたとしても、それはすべてブラックボックスになっていて、何人不合格になったのかを知ることはできないのです。なぜ不合格者数を公開しないのでしょうか?それはあまりにもたくさんの方が不合格になっていて、それを公表してしまうと、受講生が集まらずに、その予備校が潰れてしまうからです。このような形で国内MBA受験予備校はというのは、自社が儲けるための自己利益の追求をしているのです。これが国内MBA受験予備校の実態であり、予備校業界の古き秩序です。

このような顧客視点を欠いた古き秩序が今だに存在しているため、国内MBA受験の際に予備校を利用する人は減っているのです。

国内MBA予備校の問題点の解決行動を実践する予備校の登場

前述の国内MBA予備校の古き秩序を崩す事態が最近起こっています。それはIT革命によって、この古き秩序の崩壊が始まったのです。不合格になった方々がSNSでどんどん情報を発信するようになったのです。こうなると予備校側がいくら情報を隠蔽しようと抵抗しても、予備校側の不都合な情報は市場に出回ってしまうのです。これによって従来型の自社に都合のいい情報は積極的に発信するが、自社に都合の悪い情報は一切発信しないというビジネスモデルが崩壊の危機に直面しているのです。

今後、この流れはさらに加速し、予備校側がいくら都合の悪い情報を隠蔽しようとしても隠蔽できない状況になっていくことが予想されます。そんな中、ウインドミル・エデュケイションズ株式会社という国内MBA特化型予備校では、予備校にとって都合の悪い情報である不合格者数の公開を積極的に進めています。ウインドミル・エデュケイションズの登場によって、既存のビジネスモデルにしがみついている予備校が隠蔽をすればするほど、お客さんに見放され、挙句の果てには倒産の憂き目に合うような事態が近い将来起きることが現実味を帯びてきたのです。近い将来、予備校業界から隠蔽がなくなり、すべての予備校が透明性を高め、新しい時代にふさわしいビジネスモデルを構築することが必要になってきているのです。

その他の国内MBA予備校の問題点

予備校事業というのは許認可などが必要な事業ではないため誰でも簡単に開始することができます。ネット社会の現在、ネット予備校ならばイニシャルコストをほとんどかけずに開始することができます。このような参入障壁の低い事業であるために、安易な気持ちで国内MBAを開始する人がいるといのが国内MBA予備校の問題点です。

以前、実際にあった事例ですが、ネットの予備校を事業主や事業所の所在地などはすべて隠蔽して事業を開始した人物がいました。MBAホルダーでありながら、事業主や事業所の所在地を隠して事業を行うという倫理観の欠如した人物がいたのです。このように倫理観を持たない人間が存在するために、国内MBA予備校という業態自体が倫理観やコンプライアンス意識が欠如していると見られる傾向が存在し、国内MBA予備校を利用する人が減っているというのも国内MBA予備校業界に存在する大きな問題点だと思います。このような問題を解決するためには、国内MBAの大学院でのコンプライアンス教育が重要となると思います。どうやって儲けるか?という視点での教育だけでなく、コンプライアンス、倫理観という新たな分野の教育にMBA大学院が取り組んでいく必要があると思います。

国内MBAに関する受験生の関心事

ここでは受験生の多くの方が関心を抱いていることに関しまして、ウインドミルとしての見解を述べたいと思います。

国内MBAと海外MBAの比較

まず国内MBAが海外MBAと比較してメリットのある点を述べたいと思います。国内MBAのメリットの1つ目は、会社を辞めたり休職したりすることなく勉強できる点です。海外MBAに進学する場合は、会社からの企業派遣である場合を除いて、会社を辞めたり休職したりする必要があります。日本の場合、依然として終身雇用や年功序列などの慣習が残っていますので、会社を辞めることは大きなリスクを伴います。また、終身雇用や年功序列を基本としている日本企業では、経営者は生え抜きであることが一般的です。そのため、欧米で一般的な「MBA=経営者」という考え方は通用しません。そのために会社を辞めてまでMBAを取ることは、リスクを伴うだけではなく、MBA取得が会社でのキャリアアップに必ずしも有効ではないということが言えます。よって、会社を辞めたり休職する必要がある海外MBAよりも国内MBAを選択した方が合理的だと言えます。

国内MBAの2つ目のメリットは、母国語である日本語で、母国の日本企業を中心に学ぶことができるという点です。海外MBAは当然のことながら英語で学びます。これは英語力がある証になるというメリットはある一方で、英語の勉強になってしまいケース内容やディスカッションを正確に理解できずに、MBAの目的である経営学の学びは薄くなってしまうというデメリットにもなります。そのため、母国語である日本語で学ぶことによって、MBAの目的である経営学を学ぶという目的を達成しやすくなるのです。また、ケース内容も日本企業を取り扱いますので、自分が身近な企業や事例が多く、学びやすく学んだことを実際に活用しやすいということが言えます。

国内MBAの3つ目のメリットは、日本での日本人との人脈ができるということです。国内MBAに通っている方は多くが日本でビジネスを行っている方です。その場合、日本での人脈が直近ですぐに活かせるという点で重要になります。この日本人との日本での人脈ができるというのは海外MBAでは得られないメリットだと思います。実際に筆者は国内MBAで得た人脈を大いに活用してビジネスをおこなっています。例えば、筆者は会社を複数経営していまして、そのうちの一つはIPOを目指している会社もあります。IPOを目指すということはそれなりの規模が必要になるため、創業時やシード期にはかなりの資金が必要になります。その資金調達をMBAの同期や後輩などに声をかけて、彼らから出資をしてもらい会社を維持しています。そして個人投資家では足りない場合は、MBAでお世話になった先生からベンチャーキャピタルを紹介してもらい資金調達をしています。といった感じでMBAの同期や後輩、そしてお世話になった先生方との人脈があって、IPOを目指す会社を経営できているのです。

次は海外MBAのメリットについてです。筆者は海外MBAを修了しているわけではありませんので、海外MBAに関しては海外MBA出身者から聞いた話をもとに書かせていただきます。海外MBAのメリットの一つ目は、実用的な英語力があることの証になる点です。今のようなグローバル社会では英語力は必須です。その英語力を身に付けることができる点が大きなメリットだと思います。

2つ目のメリットは、グローバルでの人脈です。欧米のMBAは世界各国から学生が集まります。そのため、卒業後は世界の各国の卒業生たちとの人脈が得られます。筆者は早稲田のMBAを修了していますが、早稲田の全日制MBAはアジア系の留学生が非常に多いです。そのために修了後はアジアでの人脈を活かしてビジネスをおこなっています。先に説明しましたIPOを目指している会社は日本だけでなく、アジアでもビジネスをおこなっていく予定です。その際に各国に拠点を設ける際のキッカケは、すべて早稲田のMBAの同期や後輩の紹介によってもたらされたものでした。このように筆者は海外MBAではありませんが、卒業後の人脈がグローバル展開において大いに役立ったのです。ですから、海外MBAの場合は、筆者以上の大きな人脈が得られると思います。

海外MBAの3つ目のメリットは、MBAの持つブランド力です。日本企業は先に説明した通り、終身雇用や年功序列の慣習が残っていますので、生え抜きが重宝されMBAの取得はキャリアに影響はほとんどありません。しかし、外資系の場合は、経営的なポジションに就くにはMBAが必須です。そして、その場合のMBAは国内MBAではなく海外MBAです。海外MBA保有者は外資系では採用やキャリア上有利になります。国内MBAでもないよりはマシですが、外資系企業においてはやはり海外MBAの方が圧倒的に評価されると思います。それも海外のMBAランキングでトップ10に入るようなMBAを出ていれば採用やキャリアアップにおいて大きなアドバンテージになると思います。

国内MBA、海外MBAのデメリットに関しては、メリットの反対をお考えください。国内MBAのデメリットは、英語力が得られない、グローバルでの人脈が得られない、ブランド力が得られない、という点があげられます。海外MBAのデメリットは、会社を辞める(休職する)というリスクが伴う、英語の勉強になり経営学を深く学べない、日本での人脈ができない、という点があげられます。

国内MBAのメリット・デメリット

前項で国内MBAと海外MBAを比較して、それぞれのメリット、デメリットを述べましたが、ここでは修士論文を必須の単位として課している国内MBAと修士論文を課していないMBAの比較をし、修士論文を課している国内MBAのメリットとデメリットを述べることにします。

修士論文を課しているのは一部の国内MBAに特有の履修形態です。海外MBAでは修士論文はありませんし、国内MBAでも多くのMBAで修士論文は課せられていません。筆者が修了した早稲田MBA(早稲田大学大学院経営管理研究科)は修士論文が必須であったのですが、このような国内MBAはあまり多くありません。早稲田MBA・慶應MBA・筑波MBA・首都大MBA・一橋MBA・神戸MBAなどの国内MBAでは修士論文は必須となっています。

では、なぜ一部の国内MBAでは修士論文が課せられているのでしょうか?海外MBAでは課せられていないにもかかわらず日本の国内MBAでは修士論文が課さられていることには何らかの意味があるはずです。その国内MBAで修士論文が課せられていることの意味を考えてみようと思います。そして、国内MBAで修士論文が課せられていることのメリットを探っていこうと思います。

修士論文を書くということは、自分で仮説を立てて、その仮説が成り立つかどうかを検証します。仮説を検証する際のデータは自分で収集することになります。そして、例えば量的アプローチの場合は、収集したデータを統計的な手法を用いて解析をおこない仮説が成り立つかどうかを確かめることになります。この修士論文の作成プロセスが実務に非常に役立つのです。すなわち、「仮説設定」→「データ収集」→「データ解析」→「結論の導出」というプロセスを自分でおこなうことによって、実際の仕事でもこのプロセスを自分で用いて問題発見→問題解決策の導出が行えるようになるのです。皆さんの仕事上での問題発見やその解決策の導出は、どのようにおこなっていますか?おそらくですが、経験をベースにしたり、感覚的におこなったりしているのではないでしょうか?今の時代は過去の延長線上に未来はありません。過去の経験をベースに問題解決策を導き出していては、的確な解決策を導き出すことはできません。また、感覚的に解決策を導き出していては、まわりを説得して納得して進めることもできません。そこで必要になるのが、データを収集して、そのデータを解析して、問題解決策を導き出す必要があるのです。これによって過去の経験でもなく、感覚的でもない、より妥当性の高くより信頼性の高い問題解決策を導き出すことができるのです。修士論文作成を通して、身に付くのは妥当性が高く信頼性の高い問題解決策を導き出すスキルだと言うことができるのです。このデータ収集や解析スキルは、通常の授業やディスカッション等では身に付けることはできず、まさにゼミでの修士論文作成を通して見に付くスキルだと言えるのです。結論が見えました。一部の修士論文が課せられている国内MBAのメリット、それは妥当性が高く信頼性の高い問題解決策を導き出すスキルが身に付くことだと言えるのです。

では、修士論文を課している国内MBAのデメリットは何なのでしょうか?それは時間があまりにもかかるために、夜間MBAなどではあまりにも負荷がかかりすぎて健康を害したり、家族に迷惑をかけてしまったりすることです。別の視点から考えると、時間や負荷があまりにも重いため、「それなりの出来でいいや」とあきらめてしまう人も多く、あきらめて適当な修士論文を書いても早稲田MBAや慶應MBAでは卒業できてしまう点です。国内MBAは先生によっては、大学と同じで誰でも卒業させてしまうために、適当な論文を書くだけでも卒業できてしまうのです。そのために、論文の質が低いまま卒業する学生も多く、そのような学生の論文を外部の方々が見ると、「国内MBAのレベルは低い」と判断される傾向があり、これが国内MBAの評価を下げる結果となってしまっているという問題点が存在します。学生側の問題点だけでなく、大学側にも問題点は多く存在します。統計解析をしたことがない学生に、データ収集から解析手法まで指導することは教授にとってはかなり手間のかかる作業です。大学の教授にありがちなやる気のない教授の場合は、この手間のかかる作業を嫌がりいい加減な指導しかしない教授も存在します。また、筆者の修了した早稲田MBAでは実務家の教授もたくさんいました。実務家が実務的な視点からの指導はできますが、統計解析などのアカデミックな指導はできない教授が多いのです。そのために、そもそもの話として教授に統計解析を指導するスキルが備わっていないという問題も存在するのです。このように学生側の問題点、教授側の問題点が存在し、きっちりとした修士論文を作成できる学生はそんなに多くないということが、修士論文を課している国内MBAの問題点でありデメリットだと言えるのです。

国内MBAの難易度

先に述べた通り、日本の場合はMBA自体が評価されるわけではないので、会社を辞めたり休職するリスクは取りにくいです。そのため会社を辞めずに進学できる夜間の国内MBAに進学する人が多いです。では、国内MBAを目指す場合の難易度はどうなっているのでしょうか?ここでは、国内MBAの難易度を説明したいと思います。特に人気があるのは先に説明した通り夜間の国内MBAですので、夜間に力を入れて国内MBAの難易度を説明したいと思います。

前述の「国内MBAの現状」で述べたことと重複しますが、もう一度簡単に説明します。先では人気がある夜間の国内MBAを3つのカテゴリーに分けて説明しました。1つ目のカテゴリーは学費の安い国公立のMBAです。このカテゴリーに属するのは筑波大学大学院ビジネス科学研究科、横浜国立大学大学院国際社会科学研究科、首都大学東京社会科学研究科、神戸大学大学院経営学研究科、一橋大学大学院経営管理研究科(経営管理プログラム)でした。2つ目のカテゴリーは歴史があり大規模なMBAであるために卒業生が多く社会での認知度が高い大学院です。認知度が高いということは、誰にでも知られているということであり、名前を言えば認識してもらえるという意味でのブランド力があるMBAと言えるかもしれません。このカテゴリーに属するのは慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應のMBAは全日制であり夜間ではありませんが)と早稲田大学大学院経営管理研究科の2つの大学院でした。最後の3つ目のカテゴリーは国家資格である中小企業診断士の資格が取れる大学院です。中小企業診断士は1次試験に合格しますと、2次試験の論述試験が待っています。大学院に進学しますと、この2次試験が免除になるのです。その免除を狙って大学院に進学する方が多いのです。この中小企業診断士資格が取れる大学院として法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科、東洋大学大学院経営学研究科、兵庫県立大学大学院経営研究科などでした。以上が夜間の国内MBAで人気のある大学院です。

この3つのカテゴリーに属する夜間の国内MBAは倍率が2~4倍となっておりまして非常に難易度が高くなっています。その他の夜間の国内MBAは日本人には人気がなく、日本人だけをターゲットとしていては定員割れを起こしている状況です。ですから、上記の3つのカテゴリーに属する夜間の国内MBAを目指される方はそれほど時間をかけた準備は不要だと思います。出願直前にさっと準備すれば十分に合格できると思います。

次に先に人気がなくなっていると説明した全日制の国内MBAの難易度に関してです。慶應MBA、早稲田MBA、一橋MBAともに倍率は2~3倍と高くなっていますが、夜間の国内MBAと違い、受験者の多くが大学生であったり留学生であったりすると筆者は推測しています。そのため社会人経験者が会社を辞めたり休職するなりして進学する場合は難易度は低いと思います。社会人経験者はほとんどの方が合格しているのではないかと推測しています。大学生、留学生にとっては全日制もハードルが高いと思います。倍率2~3倍くらいになると思いますので、しっかり準備をして臨む必要があると思います。

国内MBAの価値

みなさんの関心事は国内MBAを取得すると、どのくらいキャリアに有効なのか?転職の際にどのくらい評価されるのか?という国内MBAの価値だと思います。ここでは国内MBAを取得することがどのくらいの価値を皆さんのキャリアにもたらしてくれるのか?について説明したいと思います。

まず国内MBAを取得していると転職の際にどれほど有利になるか?ですが、これは転職先の企業によると思います。伝統的な日本企業ではほとんど評価されることはありません。伝統的な日本企業は今だに生え抜きにこだわっており、国内MBAを持っていたとしても転職の際に考慮されることはほとんどないと思います。外資系企業は国内MBAを評価している企業が多いです。ウインドミルから全日制の国内MBAに進学して、外資系のコンサルティングファームや投資銀行、マイクロソフト、グーグル、アップルなどのIT企業に転職した方がある程度の数おりますので、外資系企業では比較的評価してもらえるように感じています。ただ、この場合も、国内MBAよりも年齢や職歴などの方が重要かと思います。ウインドミルから国内MBAに進学した人の修了後の状況をお聞きする限りでは、キャリアチェンジ目的の転職は国内MBAを修了時点で30歳未満の方がうまくいっています。30歳を超えてしまうと国内MBAを修了してもなかなかキャリアチェンジは実現していない状況が観察されます。キャリアアップという点では、前職での実績等が考慮されますので、30歳を過ぎていても転職は可能で、この場合も国内MBAを持っているとある程度は有利になっているような状況が観察されます。

しかし、伝統的な日本企業に在籍している方が夜間の国内MBAを修了して、そのまま日本企業に在籍し続ける場合は、ほとんど価値はないかと思います。繰り返しですが、日本企業では国内MBAよりも、組織内でどれだけ上層部から良い印象を持たれているかが重要で、あまりMBAや実績はキャリアアップには有効でない気がしています。なので、伝統的な日本の大企業で生涯を過ごされる方は、MBAというよりも社内政治などに関心を持って、自分が有利になるように社内のステークホルダーに働きかけをする方がキャリアアップという点では有効です。

以上のようにサラリーマンとして生きていく場合、国内MBAに価値があるかどうかを判断するには、自分が所属している(将来所属したい)企業、年齢、職歴などをベースに考えるといいと思います。

一方、サラリーマンのように会社に依存する生き方を否定し、起業したりフリーな立場で生きていきたい方にとっては、国内MBAは非常に価値があると筆者は考えています。と言いますのは、国内MBAでは経営学全般に関して学びますので、自身がトップを務める場合は、国内MBAで学んだことをすぐに実践できるのです。これはMBA的な知識がない人と比較した場合は、ビジネスにおける成功の確率をかなりの程度高めると思います。筆者はウインドミル・エデュケイションズ株式会社という国内MBAに特化した予備校を経営していますが、創業してすでに17年経過しており、この17年間は大手の予備校と互角に競い合ってきました。このようにまったく初めての業界で起業したとしても国内MBAで学んだ経営全般の知識があったから大手の予備校と対等に戦うことができたのだと考えています。起業家の場合は、自分が考えたことを自分の判断で実行できます。サラリーマンは、自分が考えたことを実行に移すには上司や会社の許可が必要で実現することはなかなか難しいため、国内MBAで学んだとしてもすぐに実践でMBA的な知識を活かすことはできません。しかし、起業家はこれができるのです。即実践ができる起業家にとっては国内MBAで学ぶことが大いに役立つと筆者は考えております。これからの時代は、終身雇用は完全に崩壊し、完全自己責任の社会に移行することが予想されます。その時に重要なのは、個人としてのブランドです。自己ブランドを確立する必要があるのです。その自己ブランド確立のための基礎となるのが国内MBAで学んだことであり、国内MBAで培った人脈だと思います。そういう意味で、起業家やフリーランスの方にとっては、国内MBAというのは非常に価値を持つものだと思います。

別の視点からの国内MBAの価値として、国内MBAで所属したゼミの恩師との卒業後もビジネスにおいて関係を持つことができるという点をあげたいと思います。サラリーマンの方にとっては、転職先企業を紹介してもらう機会を持てます。実際のウインドミルの受講生の中には、ゼミの先生の紹介で大手企業やベンチャー企業に就職した方がたくさん存在します。起業家やフリーランスの方にとっては、資金調達のためにベンチャーキャピタルを紹介してもらったり、本の出版のために出版社を紹介してもらったり、優秀な学生を従業員として紹介していただくといった様々な点でゼミの先生とのお付き合いがメリットを生みます。こういったビジネススクールの教授との人脈というのは、国内MBAを修了したすべての学生が手にできる国内MBAでしか得られない大きな価値だと筆者は考えています。

ウインドミルでお勧めする国内MBA

ウインドミルでお勧めする国内MBAは、修士論文を課している国内MBAである。先に「国内MBAのメリット、デメリット」の部分で述べたが、修士論文を課すというのは海外MBAにはない一部の国内MBAでしか行われていない大きなメリットです。修士論文を作成することによって身に付く多変量解析のスキルは、海外MBAでは身に付けることはできませんし、国内MBAの中でも一部の国内MBAでしか身に付けることができないスキルです。この多変量解析のスキルを身に付けることは、他のMBAホルダーにはない自分だけの強みとなるスキルになるのです。そのために、ウインドミルから国内MBAに進学する人はほとんどが修士論文を必須としている国内MBAに進学しています。

では、修士論文を必須にしている大学院はどこがあるのか?といいますと、代表的なのが筑波大学大学院ビジネス科学研究科経営システム科学専攻です。一橋大学大学院経営管理研究科(金融財務プログラム)、横浜国立大学大学院国際社会科学研究科も同様に修士論文にかなり力を入れています。この3校が代表的な修士論文に力を入れている大学院で、この3校を修了するとほぼ全員が多変量解析の使い手になることができます。そのために非常に市場価値の高い人材となって修了していきます。次に力を入れているのが首都大学東京社会科学研究科、神戸大学大学院経営学研究科です。この2校を修了した方も全員とは言えませんが、多変量解析を使いこなせる人材になって卒業している方が見られます。最後が、早稲田大学大学院経営管理研究科、慶應義塾大学大学院経営管理研究科、一橋大学大学院経営管理研究科(経営管理プログラム;経営分析プログラム)です。この3校にはウインドミルから多くの受講生が進学していますが、多変量解析の使い手になれるレベルの修士論文指導がおこなわれているかどうかは担当教授によります。単にレポートレベルの修士論文を書いて修了してしまう学生もたくさんいます。これは元早稲田MBAのトップを務めた遠藤功先生の著書「結論を言おう、日本人にはMBAはいらない」(角川新書)に書かれている通り、これら国内MBAの教授はやる気がない教授が多いのです。そのために、指導に手間がかかる多変量解析を用いた修士論文の指導は熱心には行わないのです。教えるのが仕事の教授に熱意がないのは非常に問題なのですが、日本の大学というのはこんなもんです。あまり大学側に期待せずに、熱心に指導してくれる教授を選んで、その先生のゼミに入るようにしていただきたいと思います。ゼミの先生を知名度で選んではいけません。知名度がなくても熱心に指導してくれる教授ならその教授を選ぶべきだと思います。筆者は早稲田MBAを修了していますが、筆者の経験上では早稲田MBAは指導に熱心ではない先生もたくさんいます。このような先生を筆者は避けてゼミを選びました。知名度は低かったのですが、指導をしっかりしてくれるという点で東出教浩先生を選んで東出先生のゼミで学びました。その結果、多変量解析の使い手になることができました。今の会社経営にも多変量解析のスキルは大いに役立っていますので、今の筆者の成功は東出先生のおかげと言えるかもしれません。早稲田MBA,慶應MBAなどでは、やる気のない先生もかなりの数いますので、先輩等から情報を収集してやる気のない先生を避けてゼミ選びをするといいと思います。それが将来の成功か失敗かを分ける分岐点になりますので、ゼミ選び、先生選びは慎重におこなってください。

ということで筆者がお勧めする国内MBAは、筑波MBA・一橋MBA(金融財務)・横国MBA・首都大MBA・神戸MBA・早稲田MBA・慶應MBA・一橋MBA(経営管理:経営分析)です。どこも難易度が高いので合格するのは大変ですが、これらの大学院は進学する価値がありますので、ぜひ難関入試を突破して入学してください。

次の項からは、筆者がウインドミルを経営している中で最も問い合わせの多い早稲田MBA・慶應MBA・一橋MBA(経営分析;経営管理管理)について説明したいと思います。

早稲田MBA(早稲田大学大学院 経営管理研究科)

早稲田MBAは夜間コースに、夜間主総合とプロフェッショナルコースの2つが設置されており、加えて全日制コースも設置されております。人気があるのは夜間の2つのコースです。なぜこの夜間のコースが人気がるのかは先の「国内MBAの現状」部分で説明しましたので、そちらをご覧ください。ここでは各コースの特徴を説明したします。

まずは、夜間の2つのコースについてです。夜間主総合は、欧米のMBA同様に経営のゼネラリスト養成を目的としたコースです。欧米のMBAは特定の科目に偏ることなくすべての科目を均等にまんべんなく学びます。この欧米のスタイルを踏襲したMBAが夜間主総合です。ですから、夜間主総合を目指す方は、将来、経営層になる方、起業する方(起業している方)など、経営全体に関する学びを目的にした方が進学するコースだと言えます。

一方、プロフェッショナルコースというのは、読んで字のごとく、特定の分野のプロフェッショナルを育成することを目的にしたコースです。特定の分野のプロフェッショナルを育成することが目的ですから、1年生の時からゼミに所属し専門知識を学んでいきます。ゼミとしては、「競争戦略」「組織人材」「マーケティング」「グローバルマネジメント」「アントレプレナー」などが開講されています。ウインドミルでもプロフェッショナルコースに進学する方は毎年いますが、この方々は特定の分野(例えば、マーケティング)に関してより深く学びたい、という方が進学しています。皆さんの中にも、経営全般を学ぶよりも、特定の分野のスペシャリストになるための勉強をしたいという方がいると思います。そういう方に向いたMBAです。

最後が全日制です。全日制は会社を辞めるなり休職するなりして進学します。そのためリスクがあります。そのリスクをとっても、無理なく就職が決まるようにということで、グローバルに通用するスキルの獲得を目指しています。具体的には授業の多くが英語で行われたり、交換留学が活発に行われたり、学生の半数が留学生で教室内がグローバルの縮図になっていたり、といった形です。学ぶ内容も経営のゼネラリスト教育だけでなく、特定の専門分野に強みを持つ学生を育てるために、ゼミでのかなり重い修士論文が課せられています。筆者は早稲田MBAの全日制を修了していますが、ゼミでの修士論文作成は非常に苦労しました。データを自分で取らなければならないので、アンケート調査に協力してくれる企業を集めることに苦労しました。また、先に述べた統計解析の手法である多変量解析などはやったことも聞いたこともなかったので、ゼロからのスタートでした。そのために、統計学の基礎を学び、解析のソフトウエアであるSPSSの使い方を独学で学びました。あまりにもわからなすぎて、早稲田大学の学部の授業を履修したり、学部の先生に質問しに行ったりしながら一歩ずつ進めました。そのため、かなりの時間を要しました。一日の勉強時間は12時間くらいでした。寝ているか食事をしているか移動しているか勉強しているか、という生活を2年間続けました。その苦労の結果もあり、論文が学会で発表しましたし、学会誌にも掲載されましたし、本の出版も実現しました。これらによって、筆者個人の自己ブランディングが成功し、今は起業家としての成功も手にした状態です。そういう意味では、早稲田MBAに通ったからこそ今の筆者があると思っています。皆さんもリスクを取っても大きな成功を手にしたいという方はいると思います。そういう方は早稲田MBAの全日制に進学することをお勧めいたします。ゼミの先生は東出教浩先生が熱心に指導してくれるのでお勧めです。東出先生のゼミに入れば、筆者の後輩になりますので、OB会等でお会いする機会があると思います。その時はよろしくお願いいたします。

慶應MBA(慶應義塾大学大学院 経営管理研究科)

慶應MBAは全日制のコースとエグゼクティブMBA(EMBA)の2つのコースがあります。ここでは問い合わせの多い全日制のMBAについて説明します。

慶應MBAは国内では唯一のケースメソッドを採用しているMBAです。海外MBAでは当たり前のスタイルですが、日本でケースメソッドを採用しているのは慶應MBAのみとなっています。ケースを題材に、個人分析→グループディスカッション→クラスディスカッションという流れでほぼすべての授業が行われている唯一の国内MBAであるため、MBAへの憧れを持つ方々を中心に人気があります。

またケースだけでなく、2年生になるとゼミに所属し修士論文の執筆が課せられており、少人数のゼミナール形式での指導が受けられるため、ケーススタディによるゼネラリスト力の養成だけでなく、専門分野にも強くなれるような指導体制ができあがっています。このゼミでの修士論文指導というのが、海外MBAにはない国内MBA独自の強みであり、慶應MBAはケースメソッドによるグローバル・スタンダードの教育が受けられることに加えて、国内MBAの強みである修士論文指導が加わることで、国内MBAではオンリーワンのポジションを実現できています。筆者がウインドミルを創業した当時から、本原稿を書いている現在まで17年間に渡って倍率2~3倍を維持している国内MBAでは根強い人気を持つMBAです。

さらに慶應MBAの強さを象徴するのが海外有名MBAとの提携です。ケロッグやUCLAなど海外有名校との提携によって、慶應MBAの学生は2年次にこれら海外MBAに留学することが可能です。ウインドミルから慶應MBAに進学した方は数多く存在するが、かなりの数の方が交換留学をしており、MBA修了時には英語力を高めて外資系企業にキャリアアップやキャリアチェンジを実現しています。交換留学だけでなく、フランスの名門校であるエセックなどのダブルディグリーが可能になっていて、他の国内MBAにはない大きな強みとなっています。

慶應MBAの弱み(問題点)であるが、筆者は慶應MBAを修了したわけではないので、ウインドミル受講生で慶應MBAに進学した学生の意見をもとに書いてみたいと思います。

1つ目の問題点は、ケーススタディ中心なので、発言等で授業に参加しない学生がけっこうな数いることです。ケースメソッドでは、事前の個人分析が大切ですが、この個人分析をしっかり行わずにディスカッションに参加する学生がいるために、その学生はほとんどグループディスカッション等に貢献することなく黙っているだけなのです。これではグループのディスカッションは盛り上がりに欠けます。ただ、すべての学生が真面目に取り組むわけではないので、このような現象が慶應MBAでは見られます。発言してディスカッションをリードするのはいつも決まって同じ人、ということが起きがちなのがケースメソッドの弱みだと思います。

2つ目はやる気のない教授がいることです。慶應MBAを修了したウインドミルの方々の修士論文を見せてもらう機会は頻繁にあるのですが、仮説設定→データ収集→統計解析による分析、という一連のリサーチメソッドを実践している修士論文はあまりありません。単に本をまとめて終わっている修士論文もけっこうあります。これでは夜間の筑波MBAや首都大MBAなどの学生よりも質的に低い論文になっていまして、全日制で修士論文を書いているのに、夜間のMBAよりも劣っているという残念な結果になっているのが現実です。この点は教授がやる気を出して、生徒を指導することによって改善できますので、慶應MBAの先生方の奮起に期待したいと思っています。

3つ目は、慶應MBAに進学したからと言ってキャリアアップやキャリアチェンジが実現するわけでなく、卒業後の就職がなかなか決まらない方がいることです。先に「国内MBAの現状」部分で説明しましたが、慶應MBAに進学した方が全員キャリアアップやキャリアチェンジができるわけではありません。年齢的に若い方、過去のキャリアにおいて実績がある方、経営企画など転職しやすいキャリアを持つ方、などは比較的卒業後の就職はスンナリ決まりますが、年齢が高くなると思い通りの就職ができない方も多いのです。比較的高い年齢で無謀にも会社を辞めて慶應MBAに進学した方の中には、就職がうまくいかずにすぐに会社を辞めて転職を繰り返してしまう方も多くいます。この点を理解した上で慶應MBAの進学は考えた方がいいと思います。あまりにリスクが高い場合は、慶應MBAのような全日制ではなく、夜間の国内MBAを考えることをお勧めします。

最後ですが、ビジネス・エシックス(ビジネス倫理)教育に関してです。国内MBA予備校の問題点の部分で説明しましたが、過去に国内MBA予備校を代表者名や所在地を隠蔽して事業化した方がいました。その方は慶應MBAの出身者でした。このような倫理上の問題ある行動を起こすということはビジネス倫理を理解していないということです。本ケースの問題は、国内MBAを受験しようと考える受験生が最初に接する国内MBA予備校の経営を代表者名や所在地を隠蔽して事業化したことです。受験生の多くが慶應MBAを修了した人物は倫理観に欠ける人物であるという認識を持ってしまうキッカケになってしまったのです。こういったことを今後なくすために、慶應MBAには倫理教育をおこなうことを筆者は提案したいと思います。近年、日本企業の不祥事が非常に多くなっていますが、どのケースも倫理観の欠如がもたらしたものだと思います。そういった意味で、慶應MBAには日本で最も伝統のある国内MBAとして倫理教育の徹底をお願いしたいと思っています。

一橋MBA(一橋大学大学院 経営管理研究科)

一橋MBAは2018年より商学研究科と国際企業戦略研究科が統合されて、経営管理研究科として生まれ変わりました。3つのコースで成り立っておりまして、全日制の経営分析プログラム、夜間コースの経営管理プログラム、夜間でファナンスや計量分析を主に学ぶ金融・財務プログラムがその構成要素です。ここではウインドミルに問い合わせの多い経営分析プログラムと経営管理プログラムについて説明します。

まず全日制の経営分析プログラムですが、こちらは従来の商学研究科の内容を踏襲したプログラムになっています。慶應MBAがケースメソッドを採用しているのと対照的にケースでの授業はそれほど多くありません。レクチャー形式の講義が多くなっています。最大の特徴は古典講読というプログラムが存在していることです。これは他のどこの国内MBAにもない一橋MBAの大きな特徴になっています。経営学の古典と言われる書籍を読んで、その書籍の要約をしてレポートとして提出し、最後は授業でプレゼンテーションをおこなうのです。要約だけでなく、古典を読んでそれが現在の事例に当てはまるかどうか?古典で述べられていることへの疑問点は何か?もレポートとして提出し、授業でプレゼンテーションをおこなうのです。古典として読まれている書籍は、バーナード、チャンドラー、スローンなどです。筆者もバーナードの「経営者の役割」(ダイヤモンド社)は読んだことがあるが、非常に難解な本でした。一度や二度読んだだけで理解できるものではないのです。一見平易な文章に見えても、大変深いレベルの含蓄のある文章が並んでいます。そのために、分厚い本を何度も読み返してやっと理解できるものなのです。それを要約して、小論文を書いて、プレゼンテーションをするというのは非常に負荷の高い授業だと思います。

全日制の経営分析プログラムですが、以前は商学研究科として実施されていたことは先に述べました。今から10年前の商学研究科は、社会人も多く在学し、大学生も多く在学する、という実務経験のない学生と社会人の割合がバランスが取れていました。しかし、数年前から全日制に進学しても日本企業においてキャリアアップやキャリアチェンジにはそれほど有効ではないということが受験生にバレてしまってからは、社会人の学生が減少していきました。その現象に歯止めをかけるために、一橋大学側は入試科目から英語を外し、小論文と研究計画書だけの入試に変えました。このような入試科目の変更をしても社会人学生の減少に歯止めをかけることができませんでした。そのために2018年から商学研究科と国際企業戦略研究科の統合が行われ全日制のMBAだけでなく、社会人を対象にした経営管理プログラムを開始したのです。現在の経営分析プログラムは社会人経験のない大学生や留学生が非常に多くなっておりまして、リスクを取ってまで国内MBAに進学しようと考える方の減少を物語る結果となっています。

次が夜間の経営管理プログラムに関してです。こちらは2018年から開講されたばかりで筆者の方でもあまり情報がありませんので、今後経営管理プログラムに進学したウインドミルの学生から情報を得てから加筆したいと思います。今は書きませんがお許しください。

国内MBAをお勧めする理由

国内MBAをお勧めする理由は、先の「国内MBAと海外MBAの比較」「国内MBAのメリット、デメリット」部分をお読みいただければご理解いただけると思います。ここでは、先の項目では述べなかった「会社に依存しない生き方を実現するためのツールとしての国内MBA」という点について説明したいと思います。

IT革命、AI、グローバル化の進展などにより今後経営環境の変化のスピードはますます速くなっていきます。このような環境変化は、日本に根付いてきた終身雇用や大企業志向といった従来の考え方を陳腐化させてしまう可能性が高まります。そうなってくると、新卒で大企業に入って一生勤務する、という生き方が陳腐化していくのです。要するに会社に依存していては生きていけなくなるのです。個人で実力を付けて、個人で稼いでいく力を備える必要があるのです。

個人で実力を付けて、個人で稼いでいく力を見に付けるための一つの選択肢として国内MBAを考えてみることをお勧めします。国内MBAではこれまで説明してきましたが、経営学全般に関する実践的な知識やスキルが身に付きます。同時に、国内MBA特有の役立つスキルとして統計的な分析スキル、すなわち多変量解析のスキルが身に付くのです。日本で経営全般に関する知識やスキルを持つビジネスマンは多くありませんし、多変量解析ができるビジネスマンはほぼいません。この2つのスキルを持った人材というのは稀少性が高く模倣困難性が高いため、労働市場でも高い価値を持ちます。そのために、会社に依存しなくても個人の力で生きていくことができるのです。

筆者は早稲田MBAを修了してすでに16年が経過しました。すでに早稲田MBAの同期の多くが50歳代になっています。中にはリストラされた方もいますし、経営トップとなって活躍している人もいます。国内MBAを修了しても、このような違いが出る理由の一つとして、多変量解析スキルがあるかどうか?という点が影響していると思います。先に「国内MBAのメリット、デメリット」の部分で述べましたが、多変量解析ができるようになるには、修士論文をしっかり書く必要があります。これを実現するには、学生にやる気があること、そして教授にもやる気がある、という2つの条件が揃う必要があります。この2つの条件が揃うことはなかなかないのです。筆者は幸いにもやる気満々の東出先生に教えていただく機会を得たので多変量解析を見に付けることができましたが、この2つが揃わなかったために多変量解析のスキルが身に付かずに修了した人も多くいます。こういった方々は、他にはないスキルを持ち合わせていませんので、労働市場での価値が低いのです。そのためにリストラされてしまっているのです。

このようにならないために、会社に依存しなくても、個人として生きていけるようになってほしいと思います。それを実現する手段の一つとして国内MBAをお勧めいたします。

国内MBAのまとめ

国内MBAに関して様々な視点からいろいろなことを述べてきました。最後にまとめとして、国内MBAの未来について書いて終わりにします。

先の「国内MBAの難易度」の部分で書きましたが、一部の国内MBAを除いては日本人の社会人だけを対象としては成り立たなくなっています。そのために日本語がお世辞にもうまいとは言えない留学生を入学させたり、ビジネス経験のない大学生を入学させたりして経営を成り立たせている状況です。ウインドミルで指導をしていて、夜間の社会人対象の大学院なのに、社会人経験のない大学生が合格したりしている現状があります。

このようにかなり学生集めに苦労している国内MBAも多く存在するのです。そのために、国内MBAはどうなるのか?と思っている方もいると思います。筆者が考えるには、国内MBAが今後生き残って行き、ビジネススクールとして定着するには、欧米のMBAにはない国内MBAだけの特徴を備える必要があると考えています。その特徴とは、これまでもさんざん説明してきましたが、修士論文を必須にしたMBAです。米国のMBAはかなりの規模があります。そのために、学生一人一人に向き合うような指導はできません。学生が少ない国内MBAだからこそ実現できるのが修士論文指導なのです。欧米のスタンダードに捉われることなく、日本独自のMBAということで修士論文を必須として計量分析を課すのです。これによって国内MBA以外のMBAを修了した学生との差別化が実現します。この差別化によって、欧米にはない日本独自のMBAを打ち出すことによってグローバルで戦っていくのです。これが国内MBAが今後生き残る手段だと思います。

将来に残っていく国内MBA、それは修士論文による計量分析を必須として課している国内MBAだと予測します。皆さんも、この視点で国内MBAを選ぶと失敗しない国内MBA選びができると思います。

長い文章をお読みいただきありがとうございました。本文章が皆様のお役に立てたならば非常にうれしく思います。